どうも、つみき(@321tsumiki)です。
突然ですが皆さんは貯蓄率についてはご存じでしょうか。
最近FIREムーブメントによって早期リタイアに向けて資産形成をしている人が増えています。資産形成には貯蓄率を考えることが必要不可欠であると言えます。
そこで今回は貯蓄率が資産形成にどう影響するのか、そしてわが家の貯蓄率50%では資産0円と現在の資産額3,600万円の状態から何年でFIREを達成することができるのか計算してみました。皆さんの資産形成の参考になれば幸いです。
年収よりも貯蓄率が大切である
よく資産形成には年収が大切であると思われがちです。確かに年収が高いほうが資産形成には有利です。しかし、年収が高いからと言って生活費が比例して上がっていては資産を形成することはできません。
資産形成をしていく上でもっとも大切なのは生活費をなるべく低く抑えることです。そうすることによって貯蓄率も上がり、必要な生活費も低くてすむのであればFIREに必要な金額も少なくてよく、より早期リタイアが近づいていきます。
① 貯蓄率とは
まず貯蓄率についてまとめてみます。
貯蓄率とは可処分所得(手取り収入)に占める貯蓄額の割合のことです。ですから必ずしも手取り収入が大きくなくても貯蓄率を上げることは可能です。
② 貯蓄率の計算方法
貯蓄率=貯蓄額÷可処分所得(手取り収入)×100
具体的な手取り収入と貯蓄額から貯蓄率を考えてみます。
・手取り収入30万円、貯蓄額12万円なら貯蓄率40%
このように、貯蓄額は多くても手取り収入とのバランスによって貯蓄率が低くなることもあり得ます。
貯蓄率とリタイアまでの年数のグラフからわかること
まずはこのグラフを見てください。
出典:FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド
このグラフは「リタイアまでどれくらいの年数がかかるのか?」ということについて「貯蓄率」と「リタイアまでの年数」というパラメータのみで投資リターンごとにプロットしたものになります。
【このグラフから分かること】
・リタイアまでの年数に影響するのは貯蓄率と投資リターンだけ
年収はリタイアには直接関係がない。重要なのは貯蓄率だけ!
・貯蓄率の小さな変化がリタイアまでの年数に大きなインパクトを与える
貯蓄率10%→15%に引き上げるだけで、働く年数が5年以上も短くなる!
・貯蓄率が高いほど投資リターンの影響を受けない
貯蓄率が低い場合、投資リターンの違いがリタイアまでの年数に影響を与える。
貯蓄率が高い場合、投資リターンはリタイアまでの年数にあまり影響しない。
わが家は貯蓄率50%を維持していますので、リタイアまでの年数は13~23年程度でしょうか。これを貯蓄率60%ほどに上げることができればリタイアまでの年数は10~16年程度に短縮されることが分かります。
手取り収入50万円に対して貯蓄額30万ですか。
貯蓄率60%にするには、
資産形成で貯蓄率が重要な理由
FIREに限らず、資産形成において貯蓄率が重要な理由が2つあります。順番に見ていきましょう。
① リタイアまでの目標金額が低くなる
貯蓄率を上げるためには月々の生活費を下げる必要があります。生活費が下がればリタイアまでに必要な資金が少なくなります。生活費が低い状態というのは収入の低下によって生活が破たんするリスクが下がるということと同義ですから、そういう状態を作り出すことができれば、経済的に自由になれるチャンスが大きくなります。
月の生活費が30万円かかる人と10万円で済む人で必要な資金は大きく変わってきます。
② 貯蓄した分が投資に回せる
貯蓄率が上がると毎月の余剰資金が増えることになります。そうすればその分を投資に回すことができ、資金を効率よく運用することができます。
そして貯蓄率が高ければ高いほど先ほどのグラフの右側に位置することになりますから、投資リターンの影響を受けにくくなり、投資でリスクを上げてリターンを求めなくてもよくなるのです。ですから支出を下げて貯蓄率を上げることは大切です。
貯蓄率を高めるために
効率的に貯蓄率を上げる方法は3つあります。
【貯蓄率を上げる方法】
・収入を上げる
本業や副業を積極的にしてもらえる収入を上げましょう。結婚して共働きになるのもいいですね。
・支出を下げる
固定費→変動費の順で家計を見直して支出を下げます。
家計管理にはマネーフォワードMEがおすすめです。証券口座やクレジットカードの管理も無料でできます。
・意識を高める
これが一番大事かもしれません。
収入を増やすために取り組める副業から取り組んでみる、買う前に本当に生活に必要なものか、費用対効果があるものなのかを見極めて購入する、浪費をやめて必要なものだけを購入するようにするなど、収入を上げ、支出を下げられるように自分をコントロールする意識をしっかりと持つことです。
貯蓄率50%では何年でFIREできるか
これから資産形成を始める人が貯蓄率50%で生活すると何年でFIREできるか考えてみました。
・手取り収入600万円(月50万円)
・生活費300万円(月25万円)
・貯蓄率50%
・期待リターン4%
・FIREに必要な資産(生活費の25倍)7,500万円
手取り収入が毎月50万円、支出が毎月25万円を想定しています。(これはわが家の収支です。)貯蓄率50%で、余剰資金はそのまま投資するとします。
そうするとFIREに必要な資産が17年5ヶ月で積み立てられることになります。
出典:アセットマネジメントOne – 資産運用かんたんシミュレーション(積立期間を計算する)
「いやいや、手取り収入そんなにないです」
という人は貯蓄率を50%にすれば同じようになりますので以下を見てください。
・手取り収入360万円(月30万円)
・生活費180万円(月15万円)
・貯蓄率50%
・期待リターン4%
・FIREに必要な資産(生活費の25倍)4,500万円
手取り収入が毎月30万円、支出が毎月15万円ならどうでしょう。貯蓄率50%は維持している状態でシミュレーションするとどうなるでしょう。
結果は全く同じになります。
FIREに必要な資産が17年5ヶ月で積み立てられることになります。
ちなみに投資リターンだけを変えてFIREに必要な資産(生活費の25倍)を形成するのにかかる年数は以下のようになります。
投資リターン | FIREまでの年数 |
0% | 25年 |
1% | 22年4ヶ月 |
2% | 20年4ヶ月 |
3% | 18年9ヶ月 |
4% | 17年5ヶ月 |
5% | 16年4ヶ月 |
6% | 15年4ヶ月 |
7% | 14年6ヶ月 |
8% | 13年10ヶ月 |
9% | 13年2ヶ月 |
10% | 12年7ヶ月 |
生活費25倍を投資なしで貯蓄していくとすれば、貯蓄率50%であれば1年で生活費と同じだけ貯蓄できることになるので、単純に25年かかる計算になります。
それを期待リターン4%の投資に回すことで17年5ヶ月まで短縮することができるのです。
それを端的に表したものが冒頭のグラフになります。
何度も言いますが、年収はリタイアには直接関係がなく、リタイアまでの年数に影響するのは貯蓄率と投資リターンだけになっています。
現在のわが家の資産3,650万円から貯蓄率50%では何年でFIREできるか
では、わが家の現在の資産3,650万円から貯蓄率50%を続けていくとこれから何年でFIRE可能かを見てみました。
・手取り収入600万円(月50万円)
・生活費300万円(月25万円)
・貯蓄率50%
・期待リターン4%
・FIREに必要な資産(生活費の25倍)7,500万円
・初期資産3,650万円
今の資産からですと、FIREに必要な資産は7年6ヶ月で積み立てられることになります。ということは、48歳でFIRE可能ということですね。その後は年間300万円ずつ取り崩していけばいいので、もしかしたらいけるかもという気持ちにさせられますね。
しかし、経済的自由を達成しても今のところは早期リタイアは考えていませんので、ひたすら資産形成を続けていきます。
FIRE関連書籍
2021年9月現在、FIREに関連した書籍が次々と出版されています。FIREに興味がある方は一度手に取ってみるのも一つかもしれません。
まとめ
今回は貯蓄率とリタイアとの関係について見てきました。貯蓄率は貯蓄額を所得で割った比率で表すものです。
・生活費が少なくなるので老後やFIRE後も生活が破綻する確率が低くなる。
・投資リターンがFIREまでの期間に与える影響が少なくなる。
そして、早期リタイアを考えるなら貯蓄率を高めて入金力を上げることが大切です。
まだ支出を把握していない人、貯蓄率について考えたことがない人はとくに今から貯蓄率を計算してみましょう。
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少しずつ積み上げていきましょう。
つみき(@321tsumiki)でした。
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