どうも、つみき(@321tsumiki)です。
株式投資による資産形成は、人生100年時代、人々の生活を支える上で大切なものになってきています。
インデックス投資を始めるにあたっては、投資方針がしっかり固まった人ならいいと思いますが、投資初心者の方ほど米国株式と全米株式のどちらに投資するべきか悩むことが多いかもしれません。
当ブログでは、全世界株式クラスのインデックスファンドを長期積立投資することを推奨しています。今まで米国株式に投資していたけれど全世界株式に乗り換えたいと考えている方へ乗り換えの考え方の一例を解説していきます。
結論|乗り換えずに今後積み立てる分だけ全世界株式に
今までにS&P500や全米株式などの米国株式に投資していたけれど、今後は全世界株式に投資対象を変更したいと考えている場合は、どうすればいいのでしょうか。
まずは結論から。
今まで保有した米国株式はそのまま乗り換えずに、今後積み立てる分だけを全世界株式にしていけばいいと考えます。
乗り換えなくていい理由
それではなぜ乗り換えなくていいのでしょうか。
まず投資信託の売却により、利益に約20%の税金がかかります。そうすると運用資産が減ってしまい、投資効率が下がります。長期投資で複利の恩恵を受けるためにはなるべく長く持ち続けることが大切です。
そして、現在のところ全世界株式の約6割は米国株式が占めています。これからの相場によってこの割合には変化があるかもしれませんが、今のところ米国株式でも全世界株式でも米国の経済成長の恩恵を受けることができます。
そもそも、なぜ米国株式から全世界株式に乗り換えたいか
そもそも、米国株式から全世界株式に乗り換える場合は、どんなパターンが考えられるでしょうか。
主には暴落局面を経験し、長期投資においてリターンを求めるのではなく広く分散して安心して投資ができるように、投資方針の見直しをした場合などが考えられます。
① より広い分散効果が期待できる
② これからも米国株式が最強であり続けるかは疑問
③ 全世界株式ならどの国が強くなっても大丈夫
① より広い分散効果が期待できる
全世界株式は、世界中の投資可能な銘柄に投資することができるファンドです。広く世界中に分散しておくことで、どこか1つの国や企業が衰退してしまったとしてもその影響を抑えることができます。
長期間にわたって安心して投資を続けるためには、分散投資ができる全世界株式が有利であると言えます。
しかし、全世界株式とはいえ、すべての国や企業に均等に投資をしているわけではありません。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の投資割合は米国が59.6%となっており、約6割を占めています。
出典:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
米国経済の成長も含めた、世界経済の成長を取り入れることができるのが全世界株式の大きな魅力ですが、今後も米国一強の時代が続くなら、全世界株式よりも米国株式の方がリターンは大きくなります。
どちらも一長一短でどちらを選択するかはその人自身の投資に対する考え方次第で決まりますが、私はより分散効果の高い全世界株式の方が長期的に安心して投資し続けることができると考えています。
② これからも米国株式が最強であり続けるかは疑問
ここ10年ほどの米国株式の成長は日本をはじめ他の国とは比較にならないほど強く、米国株式に投資しておくべきであるという考え方になるのも不思議ではありません。
しかし今までずっと米国が強かったわけではありませんし、米国株式の低迷時期もありました。
例えば、最も下落率の大きかったリーマン・ショックのとき、米国のS&P500は1年4ヶ月かけて52.6%下落し、それが戻るまでに5年5ヶ月の月日を要しました。最も、全世界株式も同じように下落していますので何とも言えませんが。
下落し始めてから回復するまでの期間の最長は2000年のITバブル崩壊のときで、下落したS&P500が回復するまでには実に6年9か月も月日がかかっています。
米国株式相場が発端となれば、米国株式を中心に保有していればその影響を大きく受けるでしょう。
いつでも米国が世界経済をリードする存在であるとは限りませんし、これからもずっと米国一強であり続けることにはやや疑問が残ります。
全世界株式でも今は米国の割合が6割程度ですが、そのとき強い国に多く投資するバランスを重視したポートフォリオを組んでくれるため、将来にわたって強い国が入れ替わっても、投資割合を自動的に調整してくれます。
③ 全世界株式ならどの国が強くなっても大丈夫
例えば、全世界株式クラスのインデックスファンドの一つであるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、MCSI オールカントリー・ワールド・インデックスという指数に連動しています。
MCSI オールカントリー・ワールド・インデックスは、世界の先進国株式と新興国株式のうち、中型・大型株の株式動向を表す「時価総額加重平均型」の株式指数です。時価総額加重平均とは時価総額が大きい企業を多く持つということです。約3,000銘柄で構成されています。
時価総額が大きい企業の比率が大きくなりますので、現在の組入上位銘柄は以下のようになります。
出典:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
この比率は、時価総額が変化すれば自動的に変化していきます。つまり、全世界株式に投資しておけば、今後どの国が伸びてきたとしてもそのときに最も強い国に多くの資産を投資することができます。
インデックス投資における乗り換えは基本的に不要
すでに購入済みの投資商品を乗り換える(=売却して別の投資商品を新規で購入する)場合には、リスク資産の範囲内で売却と新規購入をすればいいと思います。
ただし、売却して新規購入をすることにより、特定口座では利益の約2割が税金として取られてしまうので、運用資金が減少してしまいます。ですから、そのまま運用を続けた方が賢明と言えます。
また、今より低コストの商品が新しく設定されたとしても、信託報酬の差よりも乗り換えるコストの方が高い場合が想定されますので、乗り換える必要はあまりないですね。
ただし、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度によって利益が非課税になるなど、新しい制度が始まった時などは一考の余地があるでしょう。
それでも乗り換えたいなら
投資初期なら課税される額は少なくて済むので乗り換えてしまってもいいと考えています。そして、利益が大きくなればなるほど乗り換えたときの税金が多くかかってきますので、長期投資になればなるほどできるだけ乗り換えない方がいいですね。
私自身は2021年1月に手数料1%のロボアドバイザーであるウェルスナビから、楽天証券で信託報酬0.1144%のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に1,400万円ほど乗り換えました。
新しい投資信託に乗り換えるデメリットについては、以下の記事をご覧ください。
もし、インデックスファンドに投資するための手持ちの現金が少ないなら、ポイ活やノーリスクでお金がもらえるサービスがいくつもありますので、それを有効に活用すればいいですね。
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まとめ
今回は、米国株式から全世界株式に乗り換えたい場合はどうすればいいのかについて解説しました。
長期投資になればなるほど、それを売却して税金で約2割持っていかれてしまうと運用資産が大きく目減りしてしまい、投資効率が落ちてしまいます。
米国株式であれば今のところ全世界株式とそこまで大きな差はないですし、米国という最も強い国の投資商品ですから、今まで投資した分はそのまま投資を続けて、今後積み立てる分から全世界株式にしていきましょう。
シンプルな投資をしたい、投資商品がたくさんあってスッキリさせたい、と強く感じるなら、税金として取られるのを前提に乗り換えるのもいいのではないでしょうか。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。少しずつ積み上げていきましょう。
つみき(@321tsumiki)でした。